2月, 2012

鍼灸治療と漢方薬

東洋医学は、西洋医学では気がつかない体の不調を

いち早く見つけてもらうことができます。

最初に「脈診」をしてもらい、体の状態をみてもらいます。

私は、子供の頃からすごい「冷え症」体質ですぐに

しもやけが出来て、いつも手足が氷のように冷たくなります。

小学生の時から大学まで剣道を続けてきましたが、

しもやけでパンパンの指から血が出ることはしょっちゅうで、

普段から靴下を重ね履きしたり、足湯で温めたりしても、

寝付きが悪く、冷えは一向に改善しなかったので、半ば諦めていました。

木村さんが働く新宿の鍼灸院へ通うようになってから

JR東京総合病院の医師を紹介され、漢方薬を飲み始めました。

こちらも脈診をしてから、先生の質問に答えてゆくのですが

保険適用されるので診察も含めて数千円程度!

これなら続けられそうです。

やはり、「冷え」が問題ということになり、冷えを改善し、

赤ちゃんを授かりやすくする漢方が処方されました。

その効果もあってか、鍼灸治療をはじめてから

3ヶ月後に自然妊娠することが出来ました。

鍼灸院の院長先生から

「3ヶ月くらいで効果が出るかも知れないね」

と言われていたので、まさにその通りになりました。

今も鍼灸院に通って、体調を整えてもらっています。

「子宮のまわりの筋肉に柔軟性があって赤ちゃんにとって

とても居心地が良い環境ですよ、順調、順調」

と褒められ、嬉しくなりました。

水泳など運動をずっと続けてきた貯金が効いているのかな。

エコー画像でも順調に育っている姿をみることが出来て、

ほっと一安心。子宮のかたちがまあるく広がる

「丸なすび型だと最適です」と鎌倉芸術館で開催された

「22世紀のお産シンポジウム」で聞いていたので、

自分もちゃんと丸なすび型になっていてよかったです。

カメラマン&鍼灸師の木村さん

私が資生堂のモデルをよくしていた当時、

専属カメラマンだった友人(木村葉子さん)とは

もう15年以上のおつきあいです。

2005年の秋に起きたハングライダー墜落事故から

奇跡の回復を経て、鍼灸師となった木村さんは

ハングライダーが趣味でした。富士山の麓で下降途中、

地上20Mの木にぶつかり、そのまま地面に激突。

意識不明の重体となって、三途の川を渡る手前で、

(木村さんは「お花いっぱいの楽園だった」と言っていました)

駆けつけたお兄さんが呼ぶ声が聞こえてきて、

思わず戻ったら、病院のベットの上だったそうです。

そんな壮絶な体験をしている木村さんは、

頭蓋骨プレート手術、顔面、手首の麻痺、歩行困難などの

重い後遺症を抱え、リハビリを続けるうちに医学に興味を持ち、

日本医科歯科大学で再手術のために入院していた時、

「これから医学の学校に行って勉強したいんだ」

と話してくれました。その後、東洋医学の方向へ進み、

鍼灸師とマッサージ師の資格を取得して、現在は

フリーカメラマンさんとの両立をしています。

クリニック通いをはじめて

クリニックに通うようになって、

そこに集まる患者さんの雰囲気、先生の一言、一言から

次第に追い込まれてゆくような気持ちになってきました。

「年齢が高い人は、とにかく早く妊娠しないと!」

というプレッシャー、必死さに焦るのです。

周りを見渡すと注射を打って人工授精、

体外受精を試みているカップルがたくさんいました。

私は先生から「注射を打つ?」と勧められても、

「副作用が怖いので」と断って、家に帰っていました。

不妊治療の現場に触れ、厳しい状況を肌で感じました。

様々な検査を受けて

昨年の7月に鎌倉市の無料健康診断の通知が来て、

「これを機に自分の体の状態を徹底的に把握しよう」

と婦人科クリニックで血液検査、尿検査、ホルモン値、

子宮、卵巣、卵管の状態を詳しく調べてもらいました。

卵管は造影剤を使っての検査なので、痛いと聞いていましたが、

クリニックの先生から

「これは通らなければならない道だから」

と言われ、覚悟を決めて受けてきました。

生理痛のような鈍い痛みがズーーンと断続的にきて、

看護婦さんの手を思わず握ってしまいました。

結果は「問題なし」だったので、ほっと一安心。

クリニックには、妊娠を望む大勢の人が来ていました。

自分よりも年齢が上にみえる人も数多くいました。

「出生率は40歳前後の駆け込み出産が押し上げている」

とニュース、新聞等で先日、報道されていましたが、

その状況、そうなる気持ちがよくわかる気がします。

イヴに命のプレゼント

クリスマスイヴにお腹に赤ちゃんがいるとわかりました。

事故からの6年は、必死で本当にあっという間でした。

40歳のクリスマスイヴに神様から命のプレゼントが届きました。

「はい、これが赤ちゃんの心臓です。大きさは2.5ミリですよ」

思わず上体を起こし、食い入るようにエコー画面をみました。

「ドクン」ドクンッ」

小さな心臓の放つエネルギー、力強さに、圧倒され、

思わず、自然と涙がでました。